チェス布局の指し方[87]

チェス布局の指し方[87]

dポーン布局と側面布局

第14章 側面布局 1.b3、1.Nf3、1.c4(続き)

キング翼インディアン攻撃

1.Nf3

 これはカタロニア布局と同じ初手だが、キング翼インディアン攻撃では白は c4 と突かずに d3 から e4 と突いていく作戦をとる。

1…d5 2.g3 Nf6 3.Bg2 c5

 黒は従来のやり方で中央をポーンで占拠した。

4.O-O Nc6 5.d3(図139)

 図139(黒番)

 白はキング翼インディアン攻撃の陣形を宣言した。白の布局の手は非常に融通性があり、ここで 5.c4 または 5.d4 と突いて黒のポーン中原にすぐに圧力をかけていくこともできた。

5…e6

 黒は黒番での反カタロニア指法のようにdポーンを安泰にした。

6.Nbd2

 この手はe4のポーンを支えるためである。6.Nc3 でもそうすることができるが、黒は必要なときに …dxe4 と取ってクイーン交換に持ち込むことができる。白は攻撃のためには盤上にクイーンを残しておく必要がある。

6…Be7

 ここはビショップにとって最良の地点である。6…Bd6 は白が e4 と突いたあと両当たりの危険にさらされる。

7.e4 O-O 8.Re1 b5

 これで駒組みが整った。白は e5 突きの手段で黒のキング翼ナイトを追い払ってから h4-h5-h6 と突いていくことにより攻撃を図る。黒は白のこの戦略を白のクイーン翼めがけて自分のポーンを突いていくことにより迎撃する。

9.e5 Ne8

 もちろん 9…Nd7 と引くこともできる。

10.Nf1

 この手は少し奇異な手に見えるがしっかりした根拠がある。白には Nf1-e3-g4 または Nf1-h2-g4 という二つの着想がある。白のクイーン翼ナイトはg4の地点でhポーンの進攻を助け、黒キングに対する攻撃全般に役立つ。

10…a5 11.h4 a4 12.Bf4

 e5の急所を押さえ込んでいるポーンに利いている白駒の数に注意されたい。これは白駒の連携の証である。キング翼がばらければ非常に大きい意味を持つようになる。

12…a3

 このポーン突きで白のクイーン翼のポーン陣形に黒枡の空所が作り出された。白は bxa3 と取ると孤立aポーンがむき出しになるので明らかにそう指せない。

13.b3 Bb7(図140)

 図140(白番)

 両者ともできる限り最も効率的な方法で攻撃を実行してきた。この分かりにくい側面布局によくあるように、この局面は客観的に言ってどちら側にも有利でない。この段階で白と黒のどちらを持ちたいかは純粋に好みの問題である。例えば著名なドイツのグランドマスターのウールマンはこのよくある局面で黒が有望であると強く主張している。一方ルーマニアのグランドマスターのゲオルギュはまったく反対の立場をとっている。

 たぶん次の理由により白の攻撃の方がもっと危険であるとみなすべきだろう。白がhポーンを突けるところまで突いたあと、Bg5 で黒のキング翼ビショップを強制的になくすことができる。そうすれば白のナイトは重要な黒枡のg5とf6を占拠できる。それらのナイトはそこから黒キングをいじめることができる。黒の反対翼での襲撃は危険ではあっても白キングに対する襲撃ほどではない。

(この章続く)

2011年11月14日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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