王印防御の完全理解(144)

王印防御の完全理解(144)

第5章 単純化中原(続き)

5.1 戦略の着眼点(続き)

d4とf4の地点の弱点

 単純化された型の中原で黒の反撃は一般に白の弱点であるd4の地点の占拠が中心となる。白はこの地点をキング翼ナイトとクイーン翼ビショップとで守るのが普通である(Nf3 と Be3)。しかしこれらの2駒はしばしば他の役割に向けられる(例えば Nf3-d2-c4 と Be3-g5-h4)。そのため黒がクイーン翼ナイトをc6の地点に展開していないときでさえd4の地点の占拠は見た目よりかなり容易である。

 黒がd4の地点を占拠する最も簡単な方法は …Nb8-c6 と跳ねて …Bc8-g4 により白のキング翼ナイトと交換することである(図197)。

 図197 

 このような着想の実現を防ぐ白の最善の策は黒のクイーン翼ビショップの展開の機先を制して h2-h3 と突くことである。

 黒がクイーン翼ナイトをd7の地点に展開したときは(…c7-c6 突きと組み合わされるのが普通である)、d4の地点につけ込むカギはこのナイトをf8かc5の地点を経由してe6の地点に移送することにある(図198)。

 図198 

 黒ナイトはe6の地点からd4にもf4にも行ける。白がキング翼にキャッスリングしたあとはf4の地点の占拠が黒にとって魅力的な地点になる。というのは白が g2-g3 と突くことによりキング翼を弱めるのはほとんど得策とならないからである。黒はキング翼ナイトを …Nf6-e8-c7-e6、…Nf6-h7-g5(または -f8)-e6、…Nf6-g4-h6-f7-g5-e6 などいろいろな経路によってe6の地点に捌くこともできる。黒のキング翼ビショップも …Bg7-f8-c5 という捌きによってd4の地点をにらむことができる。これは黒の不良ビショップが活性化するのでほとんど常に黒の戦略の成功を意味する。

(この章続く)

2011年07月25日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: 王印防御の完全理解

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