王印防御の完全理解(49)

王印防御の完全理解(49)

第2章 ペトロシアン中原(続き)

2.1 戦略の着眼点(続き)

Bg5-d2(または -c1)引き

 黒がすでに …c7-c6 と突いているとき、白がクイーン翼にキャッスリングすることにより反対翼の攻撃を選ぶのは、c列がすぐに素通しになるので明らかに危険である。だからこの場合白は …Ng4、Bg5 f6 のあとビショップをd2に引くのが普通である(図73)。

 図73 

 ここで黒が …f5 と突けば、白の着想は exf5 gxf5、Ng5 でe4の地点を支配し、そのあと Bxg4 と取って黒のfポーンの利きをそらすことである。また、白は dxc6 bxc6 と交換してクイーン翼での危険な多数派ポーンを得ることもできる。白はこの多数派ポーンをすぐに b2-b4-b5 と進攻させることができ、同時にd5の地点の支配も目指すことができる。さらに、この図に示された状況では黒は軽々しくd5のポーンを取ることができない。なぜなら …cxd5、Nxd5 となると白がd5の地点を支配するからである。

 これらの着想を無効にするための黒の最良の方策は二つの異なる段階を経る。(1)Nf6 を動かす前にc列を素通しにしd5の地点の支配を失わないようにする。(2)(…Ng4、Bg5 f6、Bd2 と指したあと)…f5 と突く前にナイトをh6に引き、g5の地点を支配する必要性があればさらにf7に引く。…f5 と突かない黒の別のやり方は、ナイトをf7に引き …Bg7-h6 から …Nf7-g5 と指して不良ビショップを処分しキング翼での反撃をまた活性化させることである。

 この間に白は前項で見たように素通しのc列を利用しようとする。

(この章続く)

2011年04月21日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: 王印防御の完全理解

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