王印防御の完全理解(48)

王印防御の完全理解(48)

第2章 ペトロシアン中原(続き)

2.1 戦略の着眼点(続き)

Bg5-h4 引き

 黒のキング翼ナイトを誘い出す着想の最も純粋な形は、c列がまだ閉じていて白が …f7-f6 突きを誘ってビショップをh4に引いた時に見られる(図72)。

 図72 

 白はキング翼で黒が常套の反撃を展開させるのを防ぎ、まだキャッスリングしていないことを利用して h2-h3 突きから g2-g4 突きでキング翼で主導権を握り、自分のキングはクイーン翼の安全地帯に避難させることを狙っている。この型の局面では黒は三通りの異なった作戦を選べる。

 (1)g2-g4 突きを …h7-h5 と突くことによって(この手には白のクイーン翼ビショップをからめ取る狙いがある)防ごうとする。この場合白は Nf3-d2 引きから f2-f3 突きによってビショップの逃げ道を作ることができるが、ただし(黒がまだ自発的にナイトを引いていなければ)まず h2-h3 と突いてナイトを追い払ってからで、さもないと f2-f3 と突いた時にe3に跳び込まれる。結果としてできる局面は白にとって融通性があり、キング翼で作戦を続けることもできれば再び注意をクイーン翼に転じて c4-c5 と突いていくこともできる。

 (2)反対翼で攻撃することに同意し、…c7-c6xd5 でc列を開ける。

 (3)…g6-g5 突きでfポーンの釘付けをはずし、ナイトをh6に引いて …f6-f5 突きを準備する。このようにして黒は e4xf5 Nh6xf5 のポーン交換のあとe4の地点を白に支配させることになるが、代わりにd4の地点を用いる可能性ができてくる。

(この章続く)

2011年04月20日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: 王印防御の完全理解

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