チェス布局の指し方[32]

チェス布局の指し方[32]

eポーン布局

第3章 キング翼ギャンビット(続き)

古典防御

1.e4 e5 2.f4 Bc5(図41)

 図41(白番)

 この手で始まる古典防御はキング翼ギャンビットを拒否する一番人気のある手段だった。黒はさっそくg1-a7の斜筋に沿った白の弱みを利用している。その意図は白のキング翼キャッスリングをしばらくの間遅らせ、白が黒のf7の地点にかけることのできる圧力をそれにより制限することである。

3.Nf3

 この展開の手は黒のeポーンに二つ目の当たりをかけている。注意しなければならないのはすぐにこのポーンを取ると次のように白のルークが取られるということである。3.fxe5?? Qh4+ 4.g3 Qxe4+ から …Qxh1

3…d6

 この手はeポーンを守りクイーン翼ビショップの展開のために筋を開けている。3…Nc6 は 4.Nxe5 Nxe5 5.d4! という両取りの計略に会う。

4.Nc3

 これは自然な展開の手で、Na4 で目ざわりなビショップと交換する可能性を用意している。4.c3 も有力な手で、中原を 5.d4 で占拠する意図である。

4…Nf6

 これは最も自然な展開の手である。

5.Bc4

 これも自然な手で、f7に圧力をかける白の戦略に沿っている。5.fxe5 dxe5 6.Nxe5 と取るのは 6…Qd4 7.Nd3 Bb6 で黒が白を押し込めることができる。

5…Nc6

 5…Be6 と対抗するのは 6.Bxe6 fxe6 7.fxe5 dxe5 8.Nxe5 Qd4 9.Nd3 Nxe4 10.Nxe4 Qxe4+ 11.Qe2 Qxe2+ 12.Kxe2 となって黒のeポーンが孤立しているので白の有利な収局になる。しかし 5…c6 6.d3 b5 7.Bb3 Qe7 は1991年ロンドンでの挑戦者決定大会番勝負のショート対スピールマン戦のように完全に指せる手である。

6.d3 Bg4

 これは最も普通の手だが最善手ではない。黒の着想は …Nd4 からf3で交換してf列に二重ポーンを作らせ白のキング翼を弱体化させることである。黒は 6…O-O または 6…a6 と指す方が良かった。

7.Na4 Nd4

 この手は前の手と連動している。

8.Nxc5 dxc5 9.c3

 9.fxe5 と取るのは危険で、9…Nd7(10…Nxe5 と取る狙いで、釘付けの効果で圧倒的な態勢になる)10.Bf4 Qe7 11.O-O O-O-O で黒駒の働きが非常に良い。

9…Nxf3+ 10.gxf3 Bh5(図42)

 10…Nxe4 は面白い手だが、11.O-O! で黒の二つの駒が当たりになるので成立しない。

 図42(白番)

 双ビショップと白ポーンの中原に対する大きな影響力とで白が優勢である。

(この章終わり)

2010年10月04日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

コメント

コメントは受け付けていません。


»
«