チェス布局の指し方[31]

チェス布局の指し方[31]

eポーン布局

第3章 キング翼ギャンビット(続き)

ファルクベーア逆ギャンビット

1.e4 e5 2.f4 d5(図39)

 図39(白番)

 黒は白のポーン捨てを無視し、展開を速めるために自分の方からポーンを(一時的に)捨てにきた。2手目のあと黒のビショップは両方とも動きが自由で、展開の問題には直面しそうにない。

3.exd5

 もちろん 3.fxe5?? は 3…Qh4+ で負けてしまう。

3…e4

 これが逆ギャンビットの二の矢である。黒は自身の展開を(…d5 によって)容易にしただけでなくすぐの Nf3 を防ぐことにより白の身動きを不自由にさせた。黒はすぐに 3…c6 と指すこともできそのあと素早い展開を目指すか 3…exf4 と取る。

4.d3

 白はクイーン翼ビショップが動けるようにし黒のeポーンを当たりにした。キング翼ギャンビット受諾の現代防御の同じような局面のように、白が早く c4 と突くのは前の方のdポーンにしがみつこうということではなく、d5の地点を支配しようという作戦の始まりである。しかし 4…c6 5.c4 Nf6 6.d4 cxd5 のあとe4のポーンが強力なので黒が指し易い。例えば 7.Qb3 Be7 8.cxd5 O-O 9.Ne2 Nbd7 10.Ng3 Nb6 となれば黒が優勢である。

4…Nf6

 黒はすぐに 4…Qxd5 でポーンを取り返している余裕はない。なぜなら 5.Qe2 f5 6.Nc3 Bb4 7.Bd2 Bxc3(ポーンを守る唯一の方法)8.Bxc3 Nf6 9.O-O-O! Qxa2 10.dxe4 Nxe4(10…Qa1+? 11.Kd2 Ne4+?? は 12.Qxe4+ で黒の駒損になる)11.b3 O-O 12.Qc4+ Kh8 13.Bb2 で黒のクイーンが働かず白の攻撃が強力になるからである。

5.dxe4 Nxe4

 黒は 6…Qh4+ 7.g3 Nxg3! を狙っている。

6.Nf3 Bc5

 ここはビショップにとって白の弱点のf2をにらむうってつけの地点である。

7.Qe2

 白はこの手でe列に圧力を加えて優勢を確実なものにした。

7…Bf5

 ナイトを支える手段は他にもあるがどれも黒にとって満足な結果にならない。(a)7…Qe7 8.Be3!(b)7…f5 8.Be3 Qxd5 9.Bxc5 Qxc5 10.Nc3(c)7…Qxd5 8.Nfd2 f5 9.Nc3(d)7…Bf2+ 8.Kd1 Qxd5+ 9.Nfd2! f5 10.Nc3 いずれの場合も白が優勢である。

8.Nc3

 白はe列での圧力を増大させた。一見 8.g4 で駒得になりそうだが黒はビショップを取らせることができる。8…O-O! 9.gxf5 Re8 これで黒がe列を乗っ取って白が負ける。

8…Qe7

 8…Bb4? には 9.Qb5+ がある。

9.Be3 Bxe3

 黒は 9…Nxc3 10.Bxc5 Nxe2 11.Bxe7 Nxf4 12.Bg5 Nxd5 と指せばポーン得することができる。しかし 13.O-O-O のあと白は代償として有益な主導権を得る。

10.Qxe3 Nxc3 11.Qxe7+ Kxe7 12.bxc3 Bxc2 13.Kd2(図40)

 図40(黒番)

 白は主導権を握っている。例えば 13…Ba4 なら 14.Re1+ Kd8 15.Re4 である。また 13…Bf5 なら 14.Re1+ Kf6 15.Nd4 Bd7 16.h3 で g4 突きを狙う。これはキング翼ギャンビットを得意戦法とするGMジョー・ギャラガーの分析によると白がかなり優勢である。

(この章続く)

2010年09月27日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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