チェス布局の指し方[24]

チェス布局の指し方[24]

第2章 ポーンの重要性(続き)

2.2 ポーンの形(続き)

 不均衡な局面の非常によくある型は両者の反対翼に多数派ポーンがある場合である。両者がキング翼にキャッスリングすればたいていクイーン翼に多数派ポーンを持つ方が優勢である。これは二つの理由による。中盤ではクイーン翼のポーンは自由に進めるのが普通である。これに対してキング翼のポーンは前進したポーンのせいでキャッスリングしたキングの前に弱点ができる可能性があるので細心の注意を払わなければ進めることができない。同様に収局では両者がパスポーンを作り出そうとしている時、相手のキングによってせき止められないクイーン翼のパスポーンの方が役に立つ。

 クイーン翼多数派ポーンの潜在的な優位性に対抗するために企てられる重要な戦略計画は「少数派攻撃」である。これは同じ翼の相手の多数派ポーンに対して少数派ポーンをぶつけることである。少数派攻撃を行なう方は硝煙が晴れたあと敵の多数派ポーンの「余分な」ポーンが弱体化しむき出しになることを期待している。このような戦略の例として1963年のキーン対パターソン戦を取り上げる。これは少数派攻撃の大成功の例である。1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 d5 4.Nf3 Bg7 5.Bg5! Ne4

6.cxd5 Nxg5 7.Nxg5 e6 8.Qd2 h6 9.Nh3 exd5

10.Nf4 c6 11.e3 Bf5 12.Bd3 Qf6 13.O-O O-O

(これで少数派攻撃の舞台が整った。白はbポーンとaポーンを進めていきこれらが交換されたあと黒の残ったクイーン翼ポーンは弱体化している)14.b4 Nd7 15.b5 Bxd3 16.Qxd3 Nb6 17.a4 Rac8

18.a5 Nc4 19.a6 Qe7 20.axb7 Qxb7 21.bxc6 Rxc6

(白の戦略が成功しdポーンは助からない)22.Rfb1 Qd7 23.Nfxd5 Rfc8 24.Nb4 Ne5 25.Qe4 f5?

(これはポカだがどのみち黒の負けである)26.Qd5+ Qxd5 27.Ncxd5 黒投了

(この章続く)

2010年08月09日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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