チェス布局の指し方[19]

チェス布局の指し方[19]

第2章 ポーンの重要性

2.2 ポーンの形

 個々のポーンの弱点はさておき、ポーンの形の悪さに直接起因する陣形上の欠陥にはいくつかの種類がある。通常これらはあまりに多くのポーンが同一の色の枡に固定された時に起こってくる。最も顕著に現れたのが「不良」ビショップ(味方のポーンによって動きが阻害されているビショップ)である。際立った例を次に示す。

 図28(白番)

 図28で白は非常に優勢である。それはf5とh5の空所を自分の駒の拠点として利用できることと、黒のどうしようもないg7のビショップがこの局面でポーンよりましと言えそうもないことによる。黒の窮状は厳しい締め付けによって倍加している。白のポーンが広い陣地を占めているので黒は息が詰まりそうである。勝利への作戦は見つけるのが難しくない。白は単に駒を組み換えて Nxd6 の犠牲を成立させるようにすればよい。これに対して黒は駒の動きが不自由で行ったり来たりさせるしかないので絶望的である。試合は次のように進んだ。1.Qc1 Rd8 2.Qa3 Bc8 3.Be3 Rd7 4.Rac1 Rd8 5.Red1 Bd7

6.Nxd6! Nxd6 7.Bxc5 Bc8 8.Bg4! Bxg4 9.hxg4 Rd7 10.Nf5 Qd8

11.Bxd6 Nf8 12.c5 Ng6 13.c6 bxc6 14.dxc6 Rxd6 15.Qxd6 Qxd6 16.Rxd6 黒投了

(この章続く)

2010年07月05日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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