チェス布局の指し方[17]

チェス布局の指し方[17]

第2章 ポーンの重要性

2.1 ポーンの弱点(続き)

 戦術上のよくある狙い筋は交換損の犠牲で相手陣に孤立二重ポーンを作らせることである。その過程で相手側の防御がずたずたになる時は最も効果的となる。この主題の最もよく知られた例はシチリア防御のドラゴン戦法に見られる。しかしここでは二つの例をとおしてその構想を解説する。

 図25(黒番)

 図25から次のように進んだ。1…Rxf4!? 2.gxf4 Qxf4

黒の駒捨てで一本道の勝ちになるわけではない。しかし白キングの薄さと弱いポーンのために実戦的には非常にその可能性がある。3.Ne5? Nxe5 4.dxe5 Rf8 5.Qg3 Qc4 6.Raa1 Rf4 7.f3 Nf5

8.Qg6 Nxh4 9.Qxe6+ Kh7 10.Qh3 Qxc3 11.e6 Nxf3+ 12.Kg2 Qxc2+

13.Kg3 Rh4 14.Rxf3 Qg6+ 15.Kh2 Rxh3+ 16.Rxh3 Qxe6 17.Rg3 Qe4 白投了

 図26(黒番)

 図26からは次のように進んだ。1…Rxe3 2.fxe3 Qe8

3.Qc2(3.Kf2 なら黒は単純に 3…Qe6 から 4…Re8 と指す)3…Qxe3+ 4.Kh1 Ne5 5.Rf1 Re8 6.Rf4 f6 7.Qe4

7…Ng6(7…Qxc3 は 8.Rxd7 で紛れる)8.Qxe3 Rxe3

9.Rxd7(9.Rf2 でも 9…Ne5 で白の2個のcポーンがすぐに落ちるので黒が勝つ)9…Nxf4 10.gxf4 Rxe2 11.Rxa7 Rf2 12.Rb7 Rxf4 13.Rxb6 Rxc4 14.Rb3 Kf7

黒がこの収局を勝つのは難しくなかった。

(この章続く)

2010年06月21日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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