チェス世界選手権争奪史(236)

チェス世界選手権争奪史(236)

第9章 スパスキーと奇才フィッシャー(続き)

 タイマノフ(1926年生まれ)はこの20年の間ソ連の最強選手の一人だったが世界選手権戦の舞台への登場はこれが初めてだった。彼がフィッシャー相手に番勝負に勝つ可能性はほとんどないと誰もが考えていたが、それと同じくらい実際に起こったことを予想してもいなかった。第1局はタイマノフが序盤で緩手を指してフィッシャーが勝った。第2局もフィッシャーが大優勢だったが不正確な着手で雲散霧消してしまった。そして次の局面になって

タイマノフ(黒)は 81…Kd6 で簡単に引き分けにできていた。それほど簡単なので記者として現場に居合わせていたコトフは「子供でもこんな収局は引き分けにできる」と評したと言われている。しかしタイマノフは 81…Ke4?? と指し次のように負けた。82.Bc8 Kf4 83.h4 Nf3 84.h5 Ng5 85.Bf5 Nf3 86.h6 Ng5 87.Kg6 Nf3 88.h7 Ne5+ 89.Kf6 黒投了

(この章続く)

2010年06月07日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス世界選手権争奪史

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