チェス世界選手権争奪史(226)

チェス世界選手権争奪史(226)

第9章 スパスキーと奇才フィッシャー(続き)

 準決勝の組み合わせはタリ対コルチノイとスパスキー対ラルセンになった。そのうちの一方については専門家の間で事実上意見が一致していた。それはタリがコルチノイに対して勝ち目がない、あるいはせいぜいわずかな可能性しかないということだった。理由?タリのコルチノイに対するこれまでの対戦はコルチノイの9勝に対しタリはわずか1勝で他は9引き分けだった。要するにある強豪選手が別の強豪選手を無力化してしまえば・・・

 果たしてコルチノイが勝った。しかし成績は誰もが予想したよりはるかに僅差だった。最初の3局は引き分けだったがタリは第3局で簡単な勝ちを逃がしていた。しかしコルチノイが次の2局を連勝しタリの棋風を一見手玉にとっていることを証明しているようだった。それでも第6局は彼のもくろみを少なくとも一時的に頓挫させた。

カタロニアシステム
白 コルチノイ
黒 タリ

1.Nf3 Nf6 2.c4 e6 3.g3 d5 4.Bg2 Be7 5.O-O O-O 6.d4 dxc4 7.Qc2 a6

8.a4(8.Qxc4 b5 9.Qb3 Bb7 10.Rd1 Nbd7 11.Bg5 c5 12.dxc5 Qc7 13.Nbd2 Bxc5 =

8…Nc6(8…c5!)9.Qxc4(9.Rd1 Na5 10.Nbd2 b5 11.axb5 axb5 12.b3 +/=

9…Qd5 10.Nbd2 Rd8 11.e3 Qh5

12.e4!? Bd7 13.b3 b5 14.Qc3 bxa4 15.bxa4 Bb4 16.Qc2 Rac8

17.Nc4 +/= Be8 18.h3?(18.Bb2!)18…Rxd4!

19.g4?(19.Nxd4 Nxd4 20.Qd1 Qxd1 21.Rxd1 Ne2+ 22.Kh1 Nc3

形勢不明)19…Qc5 20.Nxd4 Nxd4 21.Qd3 Rd8

22.Bb2(22.Be3!)22…e5 23.Rfc1(23.Rfd1!)23…Qe7 24.Bxd4 Rxd4 25.Qg3 Qe6!

26.Qb3(26.Qxe5? Rxc4 27.Qxe6 Rxc1+)26…a5 27.Qc2 c5 28.Ne3 Bc6 29.Rd1 g6 30.f3 c4

31.Qe2(31.Rxd4 exd4 32.Nxc4 Bc3 33.Nb2 Nd7 -/+)31…Bc5 32.Kh1 c3 33.Nc2 Rxa4 34.Qd3

34…Bd4(34…Bb4!)35.f4 Rxa1 36.Rxa1 Bb6 37.Rb1 Bc5

38.f5(38.Qxc3! Nxe4 39.Rb8+ Kg7 40.Qxe5+ +/-)38…Qd7 39.Qxc3 Nxe4 40.Qxe5

40…Bd6(40…Nf2+! 41.Kh2 Bd6 42.Rb8+ Bxb8 43.Qxb8+ Qe8! -/+

41.Qxa5?(41.Rb8+ Bxb8 42.Qxb8+ Kg7 43.Qe5+ Nf6 44.Ne3

白が引き分けにできるかもしれない)41…Bc7 42.Qb4 Qd3 白投了

 この勝ちでタリが巻き返しそうに見えた。しかし残りの4局は激闘の末すべて引き分けに終わりコルチノイが5½-4½で番勝負に勝った。

(この章続く)>

2010年05月28日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス世界選手権争奪史

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