チェス布局の指し方[7]

チェス布局の指し方[7]

第1章 展開と戦術(続き)

1.7 フィアンケット

 フィアンケットとは g3/b3 の後 Bg2/Bb2 とする手順のことである。これでビショップが「対角」斜筋(h1-a8またはa1-h8)の一つに展開される。このように展開されたビショップはフィアンケットビショップと呼ばれる。現代防御システムでは黒が真っ先に行なうことはキング翼ビショップをフィアンケットすることである。1.e4 g6 2.d4 Bg7

  図12(白番)

 g7またはb7からビショップは中原にも支援をおくっているだけでなく、斜筋上のもっと遠い地点(a1とb2)にも潜在的な圧力をかけている。チェス理論の初期の頃にはビショップが対角斜筋上に展開されることはめったになかった。しかし過去半世紀の間にフィアンケットは周知の主題となり、現在ではすべての棋力の試合でよく見られるようになった。フィアンケットビショップは攻撃の武器として用いることができるだけでなく、背後のg8にいるキャッスリングしたキングを守ることもできる。

 時には敵のフィアンケットビショップを交換によって取り除くことが望ましいことがある。これを行なうためによく用いられる手段が次の図で示されている。

  図13(白番)

 白はクイーン翼ビショップをe3に展開し、黒がこのビショップを …Ng4 によって攻撃できないように用心している(f3 と突くことにより)。そしてクイーンをこのビショップの背後に置きこれから Bh6 と指した後このビショップに紐をつけている。ビショップをh6に進めたあと白はg7のビショップとの交換を狙っている。黒はビショップをh8に引くことはできない。そうするとルークが当たりになって取られてしまう。だから黒は自分から …Bxh6 と交換するか白に好きな時に交換させるかしなければならない。

 もちろん黒は f3、Be3、Qd2、Bh6 という手順を認識して自分のフィアンケットビショップの交換を防ぐ手段を講じることができる。例えばルークをf8からそらして白が Bh6 と指した時フィアンケットビショップをh8に引くことができる。ビショップはその位置からでも対角斜筋にまだにらみを利かすことができる。別の方法は Be3 に …h6 と突き Qd2 に …Kh7 と応じることである。このようにすれば白はビショップをh6に進めることができない。その地点は黒のキングとビショップによって守られている。

(この章続く)

2010年04月12日 コメントは受け付けていません。

カテゴリ: チェス布局の指し方

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